何歳まで働かないといけませんか?

共働き世帯の妻からのご相談の際、ときどきあるのが「家計のことを考えると、私は何歳まで働く必要があるのか知りたいのですが」というものです。 逆に、今は専業主婦だが、「家計のことを考えて働こうと思うのですが、どんな働き方が必要でしょうか」といったご相談もあります。 今回は前者の場合、特に、夫婦とも正社員を前提に考えているケースについて考えてみます。

 

夫婦共働きの世帯の特徴としては、「忙しい」ことです。 特に子どもが小さい間は、いろいろと大変です。 もちろん、子どもがいてくれるおかげで頑張れるということもあるでしょう。 しかし、普段から家計の細かいことまで、じっくりと考えている余裕はないのかもしれません。 ダブルインカムということで、家計にゆとりがあればなおさらですね。

 

しかし、冒頭の「何歳まで働かないと……」という状態は、「仕事が辛い」ということの裏返しでしょうから、当初の計画にはなかった途中で退職するということに対して、家計上の不安があるということですね。 こんなケースでも、家族のライフプランを考えることが問題解決の手がかりになります。

ワークライフバランス

 

「○○しなければならないから、働き続ける」よりも「○○したいから、働き続ける」と考えたほうが精神的にも楽になるのは当然ですが、現実にはそう簡単なことではありません。 そこで、「○○したいから」をもっとはっきりと意識できるまで具体的に考えることが必要です。

 

ライフプランシミュレーションでは、将来、希望するライフイベントについてできるだけたくさん挙げるべきです。 「どうせお金の問題でムリだから」と簡単にあきらめてしまうのではなくて、最初はとにかくたくさんの夢を掲げることから始めます。 たくさんの夢や希望というライフイベントについて、予算をたてながら将来の家計の様子をシミュレーションし、その結果を比較しながら実現できる可能性を考えていきます。

 

「トレードオフ」ではありませんが、「手に入るものと失うもの」の関係を生活設計の面からイメージできれば、家計にもメリハリが生まれます。 キャリアといっても、仕事だけを考えるのではなくて、もっと広く、もっと長く、キャリアプラン=ライフプランという視点で考えてみると少し考え方も変わってきますよ。 というか、「少し、気持ちが楽になる」ということかもしれません。

 

もちろん、答えは人それぞれ。 「やはり、今すぐに辞める」「あと10年だけ頑張る」「当初の予定どおり退職まで働く」 今、すぐに結論が出せる場合ばかりでもありませんが、たくさんの選択肢と価値観に出会うだけでも、気分的には大きく変わります。 ライフプランを考えることは、キャリアプランを考えることでもありますから。

 

相談業務中心のライフプランラボには、たくさんの答えがあります。