住宅ローン貧乏の原因は、住宅ローンじゃなかった

「住宅ローンの返済が重荷で、生活費を切りつめる日々」……、貯蓄はなかなか増えずに、たまるのはストレスばかり。 このように、住宅ローンの負担感から、「わが家には無謀な住宅ローンの金額だったかな」と考えてしまいがちですね。 しかし、生活が厳しいのは、住宅ローンが原因とばかりは言えません。

そもそも、無謀な住宅ローンとはいっても、月々の返済額で考えた場合に、住宅購入前に住んでいた賃貸住宅の家賃に比べて、1.5倍とか2倍の返済額になっているようなケースも少ないと思います。 家賃程度の返済額で購入できます……、というのもよく見かけますし、固定資産税やマンションの場合の管理費や修繕積立金の負担はありますが、それによって極端に住宅関連費全体がはね上がるわけでもありませんから。

住宅ローンに責任を押し付けていても仕方のないことで、そもそも住宅ローンの返済計画自体が甘かったというよりは、住宅ローン以外の支出についての予測が甘かったという側面もあります。 「住宅購入は人生でも最大級の買い物だ」というのは間違いではありませんが、月々の家計支出総額が仮に50万円で、その50万円のうち、住宅ローンの返済額が30万円とか40万円とかになる人はいないと思います。 つまり、住宅ローンの返済についての負担が大きいと感じる場合にも、「家計全体で考えた場合には、まだまだできることはある」と、再度、今後の返済計画や家計管理について検討する材料はあるということですね。

家計分析

 

家族みんなで希望する「「わが家の暮らし」、つまりライフスタイルですが、収入の多寡にかかわらず、「手に入れたいもの」や「実現したいライフイベント」については、長期的な家計の裏付けをもとに優先順位を考えてみることも必要です。

一度購入した住宅を簡単に手放せるはずもありませんし、住宅ローンの借り換えなどでメリットがある場合などは確実に実行していくことなどは当然ですが、やるべきことはそれだけではありません。 もう一度、長期的な家計について俯瞰しながら、将来から逆算した「メリハリのある家計管理」を考えてみたいものです。

 

住宅ローンにもライフプランを