Excelで住宅ローンの借入可能額を試算してみる

「そろそろ、家を買おうかな……」というときには、住宅ローンについて簡単に「目安」を知りたくなるところです。 前回は、月々の返済額がどれくらいになるのかExcelで簡単に試算する方法について説明しました。

Excelで住宅ローンの返済額を試算してみる

今回は、月々の返済可能な金額から、借入金額を逆算する場合です。 もちろん、これもExcelで簡単にできちゃいます。 新聞の折込やポストに入っている不動産の広告には、住宅ローンの返済額が表示されていることも多いのですが、たいての場合は1種類だけです。 金利や返済期間が変わったら、実際にはどうなるのかって、やはり知っておきたいですよね。

 

借入可能額

たった、これだけです。(笑)

借入金利、返済期間、毎月の返済可能額を入力する空欄のセルを用意したら、あとは、借入可能額を表示するセルに関数を入力するだけです。 入力する関数は……

=PV(B1/12,B2*12,B3)

毎月の返済額をこれくらいの範囲で考えたいな……、という場合に、借り入れる金利や返済期間によって住宅ローンの借入金額がどのように影響を受けるのか、瞬時に試算ができますから便利ですよ。

ここで説明している「借入可能金額」というのは、金利と返済期間の条件によって、希望する月々の返済額から借入金額を単純に試算しているだけです。 つまり、「実際に銀行からの融資が受けられる」という意味の「借入可能金額」とは違いますからね。

ある程度の「目安」を知ってから、物件選びを始めたほうが効率的です。 もちろん、「この物件にホレた!」という場合にはそうもいかないこともありますが。

いずれにしても、「住宅ローンを○千万円借りたら、返済額は月々どれくらい?」「住宅ローンの返済額が月々○○万円くらいなら、いくら借りられる?」というのは、Excelで簡単に試算できますから、興味のある人はチャレンジしてみてくださいね。

 

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Excelで住宅ローンの返済額を試算してみる

「そろそろ、家を買おうか……」という場合に、まずは気になるのが住宅ローンの返済額ですね。 借入金額、返済期間、金利の条件で、毎月の返済額がいくらくらいになるのか? 物件の価格帯を比較しながら、実際の金利や返済期間で返済額の目安を前もって見ておきたいという人も多いと思います。

私の場合、仕事で住宅ローンの試算をするときには状況に応じて、Excel、住宅ローン電卓(金融電卓とか関数電卓)、住宅ローン専門のソフト、というように使い分けています。 最近はスマホやタブレットのアプリでも便利なものがあります。 住宅ローン電卓は細かい計算も簡単にできるので便利ですし、Excelは対面の相談で住宅ローンの特徴や仕組みについてご説明をしたいときなどは重宝しています。

最初はExcelで簡易試算をしながら、細かい試算はその都度、住宅ローン電卓で……、というようなイメージです。 最終的なプランニンングでは、繰上げ返済なども考慮するので専門の住宅ローンソフトを使いますが、これはいろいろと家計分析の結果に合わせて試算するためと、ご相談者に提案書の形式でできるだけわかりやすく見ていただくためのものです。

実際に私が使っているExcelの住宅ローン試算表は、こんなイメージです。 全期間固定金利、年間返済額(返済予定表)、ボーナス併用なし、の計算しかできませんが、将来の金利変動や、繰り上げ返済などもざっくりと試算できるようになっているので、たいていのことには間に合います。

Excel住宅ローン試算1

 

冒頭にも書きましたが、「これから家を……」という場合には、まず最初に「月々の返済額がどれくらいになるのか」が気になるところだと思います。 新聞の折り込みに入っていたチラシで物件価格を見たり、銀行のホームページで住宅ローンの金利を見たりすることは多いと思います。 3千万円の借入れで、金利が1%、返済期間が30年だと、毎月の返済額はいくらくらいだろう? え~っと、3千5百万円だとすると? 返済期間が35年だと? というように、返済額の目安についていろいろな条件で知りたいですよね。

そんなときには、Excelで簡単な試算表を作っておくと便利ですよ。

毎月返済額

たった、これだけです。(笑)

借入金利、返済期間、借入金額を入力する空欄のセルと、毎月返済額を表示するセルに関数を入力するだけです。 私もExcelの関数とか詳しいわけではありませんが、見よう見まねですぐにできます。 毎月返済額を表示するセルには……

=PMT(B1/12,B2*12,B3)

と入力します。 もちろん、B1、B2、B3のセルは図のように配置しているからで、関数の書式としては……

=PMT(利率,期間,現在価値)

となりますが、セルの書式とかはお好みで表示するようにしてみてくださいね。

Excelで住宅ローン試算3

私は、この図のように頭金を入れるようにしていますが、実際にはなくても同じです。 作ってみると、瞬時に結果が出るので便利です。 もちろん、希望する物件がだいたい決まってきたような場合には、仲介業者さんや銀行で、詳しい住宅ローンの試算表を何パターンも作ってもらってくださいね。

 

住宅ローン相談にもいろいろとあります

 

 

住宅ローンの変動金利が不安な理由

今さら説明するまでもないほどの超低金利が続き、住宅を購入する際に住宅ローンを利用する人にとっては有難い環境です。 もちろん、固定金利タイプも変動金利タイプも全ての金利が低いわけですが、月々の返済額を試算してみるとやはり変動金利の優位性が際立ちます。

金額だけを考えると変動金利だけど、もし将来、金利が上がったときが心配だし……

という不安は当然ありますし、何年後に何パーセント金利が上昇したら……、という試算だっていくらでも可能です。 ただし、実際の金利がどうなるかという前提条件自体がはっきりしませんから、なかなか判断できないのもわかります。

 

住宅ローン試算

私が住宅ローンの簡単な試算で主に使っているのは、住宅ローン専用のソフトではなく表計算ソフトで作った簡易版です。 (専門のソフトは、より詳しい家計分析や具体的な返済計画を立てるときに使っています) 表計算ソフトでは極めて単純な作りにしていますが、ひとつだけ特徴があります。 毎年の返済額や元金と利息の割合はもちろんですが、借入残高の推移も同じように表示してあることです。

住宅ローンは「借金」、つまりお金を借りるわけですから、金利は低いほうがいいことは誰でもわかります。 最後まで返済し終わった場合の返済総額を比べることも必要ですが、借入残高、つまり「残債」の推移に注目することも大切です。

もちろん、将来の家計を分析したうえで、住宅ローンの返済計画を具体的に盛り込んでいくことが最も安心なことはいうまでもありませんが、今回は少しおいておくとして……。

住宅ローンに関するご相談も多いのですが、特に、変動金利が不安だという場合に、試算してみた返済表の残債の推移に注目してみると、返済計画が具体的になって安心なものになるケースもあります。(もちろん借入金額や家計の収支によって違いはあります)

いろいろと違った視点で考えてみることは、やはり大切なことですね。

 

住宅ローンは、具体的な返済プランを考えることが必要です

 

 

 

住宅ローンの安全性を確認する方法

住宅購入前に、購入する物件の価格がわが家にとって適正なものかどうか……、つまり、住宅ローンが安全に返済できる金額なのかどうか不安だ……、というきっかけでご相談にお越しいただくケースもよくあります。 よくあるといっても、契約直前になって「やっぱり少し不安だが、背中を押してほしい」「家計のプロの立場で、本当に危険なら教えてほしい」というように、ご相談者の「本音」としてはふたつありますよね。

「なにをどう考えても、明らかに安全だ」という場合には、ご相談にお越しになる人も少ないでしょうから、実際には、「やや厳しいかな」というご相談のほうが多いかもしれませんね。 ただし、「今回の購入は、残念ですが見送りましょう」という結論に至ることは滅多にありません。 安全に返済し終えるまでに、どのような工夫が必要なのかを考えることから始めないといけませんから。

 

住宅ローンの安全性

住宅ローンを借りることが不安な気持ちを払拭するためには、「家計の将来像」を具体的に描いてみることが大切です。 長期的な家計分析をもとに、住宅ローンの返済についても完済までどのように付き合っていくのかを試算してみます。

住宅ローンの「損得」や、一般的な「テクニック」のような情報はいくらでも手に入れることができますが、「わが家の家計」はもちろん、「わが家の暮らし」を元にした情報というのはどこにも存在しません。

いつ頃、どんなお金が、どのように必要になり、そのときわが家のお金は……

将来の家計の様子が具体的になるだけで、それまでの「不安」な気持ちが軽くなります。 そして、わが家の将来家計についての「強み」や「弱み」がはっきりすると、より具体的な対策を考えることができるようになります。 もちろん、住宅ローンの返済計画だけではなく、希望する家族の暮らしについて「長く」「広く」考えることになりますから、住宅購入は長期的な家族のライフプランをしっかり考えるには最適のタイミングです。

 

住宅ローンにもライフプランを

 

 

住宅ローンの返済計画にも、ライフプラン分析は欠かせない

「わが家にとって、安全な住宅ローンの金額って?」というのは、住宅ローンの返済計画のことです。 住宅ローンのシミュレーションを何パターン繰り返してみても、月々の返済額や総返済額を比べているだけでは納得できる結論に至らない場合も多いのではないでしょうか。 あと、住宅ローンの返済期間については退職後の例えば70歳までになるけれども、繰り上げ返済を頑張ってするつもりだし、最悪、退職金もあるから……、というケースも良く見かけます。

住宅購入から数年経って、子どもの教育費用や家計全般、老後の生活設計などのご相談にお越しになるご相談者の場合、「最初は、頑張って繰り上げ返済をするつもりだったのに……」というのもよくある話しです。やはり、住宅購入は大きな買い物ですし、住宅ローンについても長期間のお付き合いになりますから、年収に占める住宅ローン返済額の割合や、家賃プラス固定資産税、その他の費用などを見積もるだけで返済計画が安全なものとはいえない場合も多いようです。

日々の暮らし方は、人それぞれです。ライフスタイルや価値観も違いますから。

 

このグラフは、長期的な家族のライフイベントをもとに作成した「家計のキャッシュフロー表」から、将来の貯蓄残高の推移を予測したものです。 (繰り上げ返済をしないブルーの折れ線グラフと、繰り上げ返済をした場合のピンクの折れ線グラフ)

住宅ローンの繰上げ返済

ちょうど、35歳で住宅を購入し、70歳まで返済が続く住宅ローンになっていますが、繰上げ返済について「いつ頃」「いくらぐらい」可能で、繰上げ返済をすると長期的な家計にどのような効果があるのか試算したものです。 具体的に説明すると、300万円の繰上げ返済を7年目と14年目の2回行うことで、住宅ローンの返済期間は8年3ヶ月短くなり、総返済額にして約570万円の節約につながっています。

もちろん、子どもの教育費用の準備や、現役時代を通じて貯蓄残高に不安のないようにムリのない範囲の金額になっています。(ムリのない範囲というのは、あくまでもご相談者の心理状態に配慮したものです) 結果、総返済額で節約できた金額がそのまま老後の生活設計にゆとりを生むこととなっていますね。

住宅ローンの繰上げ返済を前提にするなら、具体的で実現可能な目標設定が必要です。 もちろん、繰上げ返済を考えない場合でも、長期的な住宅ローンと安全に安心して付き合ったいくためには、長期的な家計分析が欠かせません。 妻がパートに出る予定だからというのであれば、いつ頃から、どれくらいのペースで、いつまで働くのか、といったように試算を積み重ねていくことが必要です。 あと、住宅ローンは、生命保険・損害保険・教育費用と合わせてトータルで考えることも大切です。

 

ライフプランラボの住宅ローン相談は、ライフプラン分析を重視しています

 

家を買うのは消費税の増税前?増税後?

平成25年10月1日、政府は消費税率(国・地方)について、平成26年4月1日から8%に引き上げることを決定しました。消費税の増税前には、高額商品を中心とした「駆け込み需要」が予想されます。逆に、増税後には反動による景気の落ち込みも考えられます。そこで景気への影響が強い住宅については、「住宅ローン控除」のさらなる拡充が決まっていますし、新しく「すまい給付金」が閣議決定されました。

さっそく、消費税増税による住宅購入への影響ということで、増税前と増税後のどちらで買うのが「損か得か」という情報が増えています。もちろん、これから住宅を買おうという人にとっては気になる話題ですが、「増税後に買うほうがトク!」というタイトルの情報を見かけることが多いと感じているのは私だけではないと思います。

増税前後の消費税だけでなく、住宅ローン減税の影響、そしてすまい給付金と比較する対象が多いこともありますが、特に住宅ローン減税については、住宅ローンの借入額はもちろん、返済方法、収入や家族構成によっても減税額が違ってきますから、なかなかわかりにくいところです。

まずは、住宅ローン減税とすまい給付金についての基本的な知識を得るという意味で、国土交通省が開設した「すまい給付金」のサイトが便利です。
すまい給付金事務局ホームページへ

制度内容については、「消費税の引き上げ」「住宅ローン減税」「すまい給付金」と、それぞれについてわかりやすく解説してありますので、興味のある人は参考にしてみてはいかがでしょうか。

住まい

 

住宅ローン減税の拡充は、現在の制度と比べてみると大きなものになっています。ただし、最大限の恩恵を受けようと思うと、住宅ローンの借入金額はとても大きな金額である必要がありますし、当然ながら収入も多い人が対象になってきます。私の実感としては、住宅ローンの利用額としては2千万円~3千万円くらいの範囲の人が多いように思いますので、実際の減税額も具体的な購入計画と合わせて考える必要があります。

今回の、「家を買うのは消費税の増税前?増税後?」という記事タイトルですが、結論は「ケースバイケース」という誰も期待していないものになってしまいます。(汗)

「一般的なケース」←(一般的というのが、すでにわかり辛い)ということで強引に書いてみると、住宅ローンの借入金額がそれほど多くない人は増税前、借入金額が多い人は増税後が有利ということになります。ただし、これまた「一般的なケース」では、今回の(新)住宅ローン減税と住まい給付金については、消費税増税による影響を考慮して決定されたのですが、そういう意味では、「よくできているな~」というのが素直な感想です。

つまり、消費税導入による影響を緩和することが目的ですが、増税前後でいろいろと比較していても驚くほど大きな金額になることは少ないという結果になります。大きな金額といっても「一般的」なという意味で、住宅そのものの金額に比べればというくらいのことで、「大きい金額」と感じる人もいるかもしれませんが。(笑)

「ちょうど、家を探していた」という人にとってはとても気になる話題ですが、大きな買い物ですから、「突然思い立って、消費税増税前になんとか」と行動する人もそれほど多いようには感じません。ただし、今回の増税で住宅購入について考えるきっかけになることは多いかもしれませんね。大きな買い物であると同時に、何十年も付き合うことになる「住まい」ですから、「これだ!」という物件に出会うチャンスを生かすことも大切です。ほとんど決めていた住宅購入を増税後まで先送りにして、欲しい物件がなくなってしまったり、結果的に家賃負担が増えてしまったりということもあるかもしれません。「損得」を考えることも必要ですが、「損得」だけでもいけないんですね。

 

ライフプランラボの住宅ローン相談

 

 

住宅ローンの繰上げ返済で、貧乏になる?それともリッチ?

全期間固定金利型の住宅ローンを、3,000万円、2.5%、35年返済で借りたとして、ちょうど10年が経過したときに、預貯金の総額が1,000万円になりました。 これまでにも何度か住宅ローンの繰上げ返済をしようと考えましたが、手元の資金が減ってしまうことに抵抗もあって、なかなか決心できませんでした。

「今、約370万円くらいを期間短縮の繰上げ返済に回すことで、利息分で約280万円の節約ができますよ」

※(今回の記事では、繰り上げ返済の手数料等のコストは無視しています)

ざっと試算すると、こういうことになるのですが、ピン!ときますか?

当たり前ですが、「280万円くれる」というならわかりやすい話しなのですが。(笑)

 

住宅ローンの繰上げ返済

仮に、10年経過時の今ではなくて、5年前に繰り上げ返済をしていればどうだったのか、についても簡単に試算してみました。 結果は、約330万円の繰上げ返済で、利息軽減効果は約330万円となりました。 今よりも、費用対効果としては高いものだったわけですね。

 

住宅ローンを借りるときに、当初は「頑張って繰り上げ返済をしていこうね」と考えていたのに、「なかなか実行できなくて……」というのもよくある話しです。 「繰上げ返済も含めた、住宅ローンの返済計画が少し甘かったようですね」と言ってしまうのは簡単ですが、子育て世帯であれば、教育費用の準備も気になるところですし、家族のイベントも大切にしたいところです。 手元の預貯金の残高を大きく取り崩すのにも適切な判断材料が必要なところですね。

 

住宅ローンの繰上げ返済は、早いタイミングで実行するほど、利息の軽減効果も大きなものになります。 ところが、せっかく順調に積み上げた預貯金を取り崩すために、まるで「貧乏」になったようなイメージがあるかもしれませんね。 ところが住宅ローンの総返済額を考えたときには、実行すれば確実に大きな成果があるわけです。 見かけ上は、預貯金の総額が大きく減少したという事実だけに感じてしまいますが、そんなときには、「住宅ローンの借入残高」にも注目してみればいかがでしょうか。 当然、預貯金の額は減りますが、借金の額も確実に減りますし、今後、返済することになる総額を計算してみてもいいでしょう。

 

ただし、一度、繰上げ返済を実行してみて、その効果の大きさを実感した結果、繰上げ返済をしすぎてしまうのも考えもの。 結果的に子どもの教育費用の準備が追いつかず、教育ローンのお世話になってしまうようでは本末転倒です。 教育費に限りませんが、それぞれの家庭ごとに、将来のライフイベントや長期的な家計の裏づけにもとづいて、ムリのない範囲で確実に実行していきたいですね。

 

貧乏なのか、リッチなのか? それは、住宅ローンを完済して、老後の生活を迎えたときの充実感で判断できることかもしれません。 わが家らしい暮らしを送りながら、希望するライフスタイルを手に入れることは、お金の問題だけではない、「リッチな暮らし」と言えるのではないでしょうか。 判断する基準、価値観は人それぞれ……、しっかりと考えていきたいものですね。

 

 住宅ローンについても、長期的な家計全体からのプランニングが必要です

 

 

住宅ローンの借り方や、借り換えに関するご相談

住まいを購入するということは、人生においても大きなライフイベントになります。 一戸建てにするのか、マンションを選ぶのか、新築か中古物件なのか、通勤への利便性、電車であれば沿線から駅周辺の環境、もちろん子育てを考えたときには学区や教育環境と、物件を選ぶだけでも大変なのに、他にも考えたいことがたくさんありますね。

毎日の生活基盤となる場所ですが、車と違って「この次にまた買い換えればいいや」というわけにもいきません。 そして、物件を決める前に、問題になるのが「価格帯」です。 20年とか30年とか、長いお付き合いになる住宅ローンですが、変動金利タイプか固定金利タイプにするのか、いったいどちらが得なんだろうと、これもなかなか難しい問題です。

「そもそも、住宅ローンを借りる場合に、いくらくらいまでが安全ですか?」

低金利の現在ですが、2.5%で3,000万円、35年返済で全期間固定金利の住宅ローンを借りたとして、総返済額は約4,500万円にもなります。 3,000万円の買い物ではなく、4,500万円の買い物をするという意識が必要ですね。

新しく住宅ローンを借りる場合も、借り換えの場合にも、住宅ローンの返済額を試算するのは簡単です。 ライフプランラボではご相談の際、面談中でもExcelを使って、すぐにその場で試算できるように準備しています。

住宅ローンのシミュレーション

 

住宅ローンのシミュレーションでは、借入金額、金利、返済期間の違いによって、毎年の返済額がどのように変化するのかすぐにわかるということ以外に、実は、大切なことがあります。 このツールでは、残債も表示されるように作っていますので、返済額と同時に、借入元金の減り方についても瞬時にわかるようにしてあります。 ここが大きなポイントです。(笑)

 

「金利×返済期間」による、借入元金の減り方の違いを意識している人は、意外に少ないように感じます。 もちろん、当面の返済額が気になることは当然ですが、長い期間にわたって付き合うことになる住宅ローンですから、いろいろと目線を変えて考えてみることも必要ですね。

 

物件の価格帯や、希望する住宅ローンの借入金額がはっきりしてくれば、あとは、具体的な借り換えや繰り上げ返済などについて、もう少し詳しい住宅ローンの試算に移ります。

住宅ローンのシミュレーション(詳細版)

 

たくさん比較すればいいというものでもありませんが、グラフにして比較してみると、やはりイメージとして伝わりやすいですね。 もちろん、住宅ローンについてだけを分析していても「わが家の場合」の正解にはたどり着きません。 ライフプランをもとにした長期的な家計分析がなければ、最終的なプランには至りません。

 

住宅ローンのご相談の際には、ライフプラン相談とセットでお申込みになるケースがほとんどです。 わが家の将来、「いつ頃、どんなお金が、どのように必要になってくるのか」長期的な家計の裏付けがあって初めて、安心して住宅ローンとも付き合っていけるのではないでしょうか。 住まいについての価値観や、将来の別のライフイベントについても、この機会にいろいろと考えてみてはいかがでしょうか。

 

住宅ローンの選び方、借り換え、繰り上げ返済のご相談はライフプランラボへ