家を買うのは消費税の増税前?増税後?

平成25年10月1日、政府は消費税率(国・地方)について、平成26年4月1日から8%に引き上げることを決定しました。消費税の増税前には、高額商品を中心とした「駆け込み需要」が予想されます。逆に、増税後には反動による景気の落ち込みも考えられます。そこで景気への影響が強い住宅については、「住宅ローン控除」のさらなる拡充が決まっていますし、新しく「すまい給付金」が閣議決定されました。

さっそく、消費税増税による住宅購入への影響ということで、増税前と増税後のどちらで買うのが「損か得か」という情報が増えています。もちろん、これから住宅を買おうという人にとっては気になる話題ですが、「増税後に買うほうがトク!」というタイトルの情報を見かけることが多いと感じているのは私だけではないと思います。

増税前後の消費税だけでなく、住宅ローン減税の影響、そしてすまい給付金と比較する対象が多いこともありますが、特に住宅ローン減税については、住宅ローンの借入額はもちろん、返済方法、収入や家族構成によっても減税額が違ってきますから、なかなかわかりにくいところです。

まずは、住宅ローン減税とすまい給付金についての基本的な知識を得るという意味で、国土交通省が開設した「すまい給付金」のサイトが便利です。
すまい給付金事務局ホームページへ

制度内容については、「消費税の引き上げ」「住宅ローン減税」「すまい給付金」と、それぞれについてわかりやすく解説してありますので、興味のある人は参考にしてみてはいかがでしょうか。

住まい

 

住宅ローン減税の拡充は、現在の制度と比べてみると大きなものになっています。ただし、最大限の恩恵を受けようと思うと、住宅ローンの借入金額はとても大きな金額である必要がありますし、当然ながら収入も多い人が対象になってきます。私の実感としては、住宅ローンの利用額としては2千万円~3千万円くらいの範囲の人が多いように思いますので、実際の減税額も具体的な購入計画と合わせて考える必要があります。

今回の、「家を買うのは消費税の増税前?増税後?」という記事タイトルですが、結論は「ケースバイケース」という誰も期待していないものになってしまいます。(汗)

「一般的なケース」←(一般的というのが、すでにわかり辛い)ということで強引に書いてみると、住宅ローンの借入金額がそれほど多くない人は増税前、借入金額が多い人は増税後が有利ということになります。ただし、これまた「一般的なケース」では、今回の(新)住宅ローン減税と住まい給付金については、消費税増税による影響を考慮して決定されたのですが、そういう意味では、「よくできているな~」というのが素直な感想です。

つまり、消費税導入による影響を緩和することが目的ですが、増税前後でいろいろと比較していても驚くほど大きな金額になることは少ないという結果になります。大きな金額といっても「一般的」なという意味で、住宅そのものの金額に比べればというくらいのことで、「大きい金額」と感じる人もいるかもしれませんが。(笑)

「ちょうど、家を探していた」という人にとってはとても気になる話題ですが、大きな買い物ですから、「突然思い立って、消費税増税前になんとか」と行動する人もそれほど多いようには感じません。ただし、今回の増税で住宅購入について考えるきっかけになることは多いかもしれませんね。大きな買い物であると同時に、何十年も付き合うことになる「住まい」ですから、「これだ!」という物件に出会うチャンスを生かすことも大切です。ほとんど決めていた住宅購入を増税後まで先送りにして、欲しい物件がなくなってしまったり、結果的に家賃負担が増えてしまったりということもあるかもしれません。「損得」を考えることも必要ですが、「損得」だけでもいけないんですね。

 

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