住まい選びと、学区選び

何かと慌しい年の瀬を迎えますが、「新年は新しい住まいで」と、年内に引越しの準備している人も多いのではないでしょうか。 住まいを選ぶ際、重要なポイントになるもののひとつに、勤務先への交通手段があります。 東京都心部へは「通勤地獄」と称されるようなストレスを強いられますが、「混雑度」「運行本数」「終電時間」という指標を使ったランキングが発表されました。

東京都心へ通勤しやすい路線は? (ITM 「Business Media 誠」の記事へ)

私も過去に7年間ほど埼玉県に住んでいたことがあって、埼玉県内(乗車時間20分)、埼玉⇔東京千代田区(乗車時間50分)、という電車通勤を経験しましたが、今となっては正直なところ、あの頃には戻りたくありません。(汗)

 

住まい選びは、立地・周辺環境などの条件を絞り、だいたいの価格帯を調べることから始める場合もあると思いますが、通勤手段と所要時間を重視する人も多いのではないでしょうか。 もちろん、人それぞれの価値観は違うので、周辺の自然環境、生活の利便性、イメージやステイタス、実家との距離など、優先したいポイントもいろいろとあります。 今回は、「子育て世帯の住まい選び」という観点から、私自身の経験も踏まえ、「考え方のひとつ」として、簡単に書いてみたいと思います。

教育環境

子どもがいる、子どもをもつことを考えている、という世帯であれば、住まいを購入するときに、教育環境を立地条件のポイントに加えることは多いでしょう。 不動産屋さんのチラシに、「人気の○○小学校区」「○○中学校区」と記載されていることからも、重要な情報であることは間違いありません。 そうはいっても、全く知らない土地であれば、それだけの情報で選ぶのは勇気がいるものです。 「子育てしやすい環境」というポイントも住まい選びの条件に加えたいところですが、「住んでみなければわからない」というところも多いので、購入前の賃貸住居選びの時点から「購入計画」が始まっていると考えたいですね。

 

子どもの数が少なくなっているということもあり、「地域全体で子育てをしよう」という取り組みは全国に広がっています。 まちづくり活動のなかでも、地域住民が主体となった「安心・安全なまちづくり」のひとつとして、「子どもを見守ろう」という活動は増えていますね。 また、自治会や子ども会といった組織の活動もそうですが、地域全体で子育てを考えようということに積極的な環境かどうかというのは、実際に近くに住んでみないとわからない部分です。 そんななかで、「ママ友」の情報網はとても発達しています。 賃貸暮らしの地域が、いずれ住まいを購入したい場所に近ければ、それだけ有力な情報がクチコミで集まりますので、長期的な目線で時間的余裕を確保した購入計画が望ましいですね。

 

もちろん、「資金計画」も重要なテーマですから、いずれにしても住まい選びには十分な時間をかけたいものです。

 

備えとして有効な、家計の「体質改善」

スターバックスが都心部のオフィスビル内や駅ナカなどに、小型店の出店を始めるするようです。 コンビニやファーストフードがカフェに力を入れ始めたことに対抗することもあるようですが、メニューや従業員を大きく削減できることに加え、店舗面積も従来型店舗の半分程度に抑えることで、運営コストの削減や新たな出店候補地を確保する意味があるようです。 カフェの市場は順調に拡大していますが、業績が順調なスタバといえども競争激化に備えて、新たな低コスト戦略を取り入れるということでしょうか。

 

本業が順調なうちに、次の展開を考えていく必要があることは、経営戦略面でも大切なことですが、個人の家計分野でも、コストを意識することが必要な時代になっているように感じます。 「慢性的に高コストな家計」では、将来に備える貯蓄が思ったようにできないという側面がありますが、「本業が順調」つまり「順調に収入が増えている」うちはそれほど危機感もなく、大きなライフプランの変化に直面した場合の「備え」として不安が生じるケースがあります。

体質改善

会社の業績不振やリストラといったことだけでなく、配置転換や転勤もきっかけになるかもしれませんし、家計の支出を大きく削減する必要があるとき、ムダと割り切って切り捨てることのできる支出項目はあるでしょうか。 今は、家計に占める通信費の大きさに頭を悩ませるケースが多いと思いますが、一人一台保有になった携帯電話というか、最近ではスマホやタブレットの登場で、一人複数台という時代になっています。 「いざというときには、手放せばいいや」というのは、意外と、心情的な痛みを伴うこともありますし、購入した住まいや、子どもの教育進路のように、急な軌道修正が難しい支出も多いです。

 

「なかなか、思うように貯蓄ができないな~」

 

という期間が長く続くようであれば、高コストな家計になってしまっている可能性があります。 そして、収入減という問題に直面した場合には、収入が多い家計ほど問題が大きくなることが考えられます。 恵まれた収入をもとに、それまで順調に「貯蓄」という「備え」ができていれば、乱暴な支出削減を強いられるまでに至らないかもしれません。 一度、手に入れた便利で豊かなライフスタイルの一部を手放すというのは辛い側面もありますから、漫然とやり繰りをするのではなく、やはり長期的な家計運営の視点が欠かせません。 「順調なうちに次の一手を」という、スタバのニュースが家計分野でも参考になりますね。

 

「いつ」「どんなお金が」「どのように必要になるのか」具体的に考えたことがありますか?

 

今度は、「デパ婚」

2005年から7年間にわたる大改装を終えた阪急梅田本店は、10月の先行開業から11月の全面開業の約1カ月間で累計来館者数400万人を記録したようです。 全面開業初日には約17万人が訪れたとのことで、昨年、増床した大丸梅田店や新たに出店した三越伊勢丹、大阪ステーションシティのオープンと、賑やかな話題が続きますが、あまりの人出に戸惑う人も多いようです。

 

大きく変貌するのはキタでけではなく、ミナミでは日本最大の売場面積となるあべのハルカス近鉄本店の先行開業が2013年春に予定されています。 同じように、東京スカイツリーや、工事の終わった東京駅丸の内駅舎などの賑わいも続いていますが、相変わらず苦戦を強いられている周辺都市の駅前商業施設や商店街などと比較すると、あまりにも対照的で考えさせられることもありますね。

 

 阪急が梅田本店で”模擬結婚式”開催 「デパ婚」で若者需要掘り起こす

 

阪急梅田本店のリニューアルで最大の特徴となったのは、4フロアーを吹き抜けにしたイベントスペース「祝祭広場」ですが、この広場を見たいと訪れている人も多いようです。 今後、どのようなイベントが開催されるのかにも注目が集まっていますが、ここでは、「デパ婚」という新しい言葉が登場しました。

 

「派手婚」「地味婚」に加えて、レストランウェディングやガーデンウェディングと、結婚式場やホテルでの結婚式だけでなく、より個性やこだわりを大切にする時代の変化に、いち早く対応したということでしょうか。

ウェディング

結婚をきっかけに、独身時代の「私らしさ」に加えて、「あなたらしさ」や「私たちらしさ」も共有していくというように、「2人の価値観」を大切に考えるライフスタイルはカッコいいですよね。 結婚後の家計全般についてのご相談にお越しになる新婚さんが、お互いの価値観を認め合い、一緒に将来のライフプランについて夢を語れるようなご相談者の場合には、相談を受けている立場の私としても、とても清々しく、気持ちのいいものです。

夫婦、そして、家族の「生き方」「暮らし方」について話し合うことが大切なのはいうまでもありませんが、将来、お金のことで振り回されたりしないように、経済的な裏付けを考えておくことも大切です。

 

 

 

 

婚活も、おひとりさまも、準備することは同じ

ここ1~2年ほどのことだと思いますが、私が普段活動している兵庫県の宝塚市内やお隣のあちこちの地域で「バル」の開催が増えています。 「街バル」ともいうようですが、飲み歩き・食べ歩きのイベントで楽しいですよね。 飲食店だけに限らず、地域の商店が集まったスタンプラリーや、スイーツ限定の食べ歩きなど、他にも工夫を凝らしたイベントが増えているようです。

 

「街コン」って、聞いたことがありますか? バルにも似た、地域振興イベントのひとつですが、街ぐるみの巨大な合コンイベントですね。 時代は、「婚活ブーム」なのでしょうか、それとも「おひとりさまブーム」なのでしょうか?(汗)

 

そんなところに、阪急メンズ東京とプランタン銀座が「合コン」付き福袋を販売するというニュースがありました。 合コンや街コンに着ていくコーディネートを提案し、お得感のある福袋に詰めて、両店内にあるカフェなどで開催する合コンもセットになっているとか。 なるほど、いろいろと考えるものですね~。

合コン

 

少子化、晩婚化、晩産化といったキーワードがよく話題になりますが、ライフプランラボへお越しになるご相談者の方も、30代後半からの教育費用や、40代での住宅購入に関する内容が増えています。 どちらの相談内容も、意外と早くやってくる老後の生活設計に大きな影響があるのですが、このタイミングでは短期的な課題と感じている人が多いようです。

 

子どもを希望する場合には、子どもの教育費用の総額がどれくらいになるのか? 住宅購入を考える場合には、住宅購入と維持に関する総額がどれくらいまで許容できるのか? 世代的にも収入は増えていて、貯蓄などはそれなりに準備できているとしても、普段の生活水準などが微妙に影響を与えたりすることもあります。 特に、結婚・出産・住居購入などの大きなライフイベントについては、長期的な家計の裏付けをもとに考えていくことが大切です。

 

晩婚だから…、おひとりさまだから…、というものではなく、ライフスタイルに合わせて、希望する「生き方」「暮らし方」について考えると同時に、そのための「予算」を立ててみることも必要な時代になっています。

 

心地よい「居場所」を準備する

ライフプランラボの場所は、兵庫県宝塚市ですから六甲山がすぐ近くに見えています。 車で30分も走れば、素晴らしい見晴らしの展望台や有馬温泉にたどり着きます。

【若手記者が行く】六甲山大学に”入学”スーツ姿で参加した10キロハイク、そこで思い知ったこと

六甲山系全体をキャンパスにした市民大学「六甲山大学」が10月から開校したのですが、私も以前から気になっていました。 阪神間で生活していれば、どこにいても六甲山は見えていますし、山頂まで近いのも非常に魅力です。 本格的な登山はもちろん、バスや車でもすぐに登れるスポットとして有難い存在ですね。

六甲山からの夜景

健康ブームじゃありませんが、マラソンや山登りを取り入れた、健康的でおしゃれなライフスタイルが身近になっています。 さて、私もそうして活発に体を動かしているのかというと……、今のところ願望でしかありませんが……。

 

市民大学というと、どうしてもリタイア世代が中心のイメージですが、リタイア準備の期間に入った世代も、こうしたイベントや企画を十分に活用してみてはいかがでしょうか。 職場中心の人間関係から少し離れてリフレッシュするのもいいでしょうし、リタイア後の生活設計のヒントが見つかるかもしれません。

 

子どもを出産したお母さんが「公園デビュー」から地域に馴染んでいくのと同じように、男性もリタイア後の地域デビューのためにある程度の準備が必要ではないでしょうか。 心地よい「居場所」って、単なる空間の場合もあると思いますが、普段から気安く過ごせる友人や仲間との「居場所」というのがあっても楽しいですよね。

 

リタイア後に限った話しではなく、現役世代としても仕事からすっかり離れた、自宅周辺の友人というのは有難いものです。 特に、共通の趣味を通じた友人とかじゃなくても、すっかりオフモードで過ごせる仲間がいれば、たまりがちなストレスも発散できますから。

 

年末は関西弁のピーチで帰省?

日本初の格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーションが、当初の計画を大幅に前倒しするかたちで利用客100万人を達成しました。 LCCならではの新しい取り組みにも注目が集まっています。

関西弁、茶髪もOK 戻ってきたママさんCA「いつか息子と空へ」

長期的な家計分析にはライフプラン、つまり、将来のライフイベントを積み上げていく作業が欠かせませんが、子どもが小さい間は家族旅行のイベントなども考えておきます。 両親の実家との距離が離れている場合など、旅費もバカになりませんから、こうして旅行手段の選択肢が増えることも助かりますね。

飛行場

 

小学校の夏休みの宿題では、「夏休み新聞」のようなものがあって、新聞に書く題材のために旅行や見学などのイベントを無理にでも作ったり……。(笑)

 

ご相談にお越しになる、若い子育て世帯のご家庭では……、「うちの場合は、実家がとても遠いので旅費が大変なのですが、子どもが小さい間は田舎での体験も大切にしたいので、お盆と正月の帰省は大きくなるまで欠かさないでいようねって夫婦で話し合っています」という微笑ましい例もよくあります。

 

わが家もそうでしたが、子どもが大きくなると、一緒に外食をする予定を合わせるだけでも苦労するようになりますので、こうしたイベントは大切にしていきたいですよね。 家族旅行や外食などのイベントについての予算は、少し余裕を持って計画しておかないと、せっかくの楽しみも半減といったことになりがちです。 大切な家族のイベントですから、「使うときと、締めるとき」のスイッチを上手に切り替えて、楽しい思い出にしたいですね。

 

「年間いくら?」の家計管理

関西電力が創業以来、初めての全社員給与カット。

関電解剖(上)揺らぐエリートの誇り「事故していないのに…」

「平均790万円の年収が、16%カットの664万円」というのは、家計にとって大きなインパクトがあります。 1年間に100万円程度の貯蓄が可能だった世帯が、おそらく貯蓄ができない水準にまで収入が減ってしまうわけですから。

 

家計の状況を考える場合には、年間の現金収支について把握することが必要です。 日々の節約や家計管理については、家計簿レベルの目線が必要ですね。 それとは別に、家計全体について長期的な予測をする場合には、ファイナンシャルプランナーが家計分析に使用する、「家計のキャッシュフロー表」の考え方と同じように、年間の現金収支を把握することから始めるとわかりやすいですよ。

 

給与の年間支給額から、税金と社会保険料を差し引いた手取り金額が、1年間にわが家に入ってきたお金です。

(年間給与の手取り額) 500万円

(住宅ローン返済年額) 100万円

(その他生活費全部) 300万円

これだと、1年間に貯蓄が100万円増えている計算になります。 家計の将来を考える際、まずは、ここからスタートすると考え方がスッキリしますよ。 この例で、「いやいや、1年間に貯蓄額はほとんど増えていない」ということなら、300万円でやり繰りしているつもりの生活費が、実は400万円の支出になっていた…、ということですから。

お金

二人の子どもの大学進学時のために、総額で1千万円を貯蓄しておこう、という目標があったとします。 上記のように年間100万円の貯蓄が可能であれば、10年間で教育費の準備についてはゴールできます。 年間50万円の貯蓄額であれば、ゴールまで20年間という期間が必要になります。 将来、必要だと考えるライフイベントについて、少し具体的な金額を見積もり、そこから逆算することで現実的な対策を立てることができます。

 

収入が大きく減少した場合にも、年間の現金収支を把握しておくことで、家計への影響度について具体的に考えることができるようになります。 もちろん、現在のような経済環境が短期的なものであるように願いたいところですが、そうではなくても、家計の現状を把握しておくことはこれからの時代に必要です。

 

子どもの車についての選択肢

「日経ビジネス」10月29日号によると、独フォルクスワーゲンが新興国向けに新ブランドで超低価格車の発売を予定しているらしく、その価格帯は50万円前後と伝えられているようです。 昨年、大学生の子どもが免許をとったわが家としても、気になるニュースです。 日本でも、軽乗用車の販売シェアが過去最高になっているようですし、西欧諸国でも自動車の低価格志向が強まっているとか。

 

子どもが免許をとると、まず、驚くのは自動車保険料です。 運転者年令条件がそれまで35歳以上だったものを、単純に全年令担保にするだけだと、保険料は簡単に2倍くらいに跳ね上がりますから。 保険料を安くするだけのために、あれこれと工夫するうちに、肝心の補償内容が求める内容と大きく変わってしまうのも考え物ですね。(汗)

 

超低価格車とまではいかなくても、子ども専用の中古車でも……、いや、維持費を考えるまでもなく、かえって負担は大きくなるし……。(笑)

 

東京海上日動のちょい乗り保険というのがあります。 しかし、あれこれと細かい補償内容を比較検討していると、免責金額のところで、「う~ん」となってしまい、見送ったばかりでした。 と、考えていた先日のことですが、新たな選択肢を発見しました。

カーシェアリング

ライフプランラボの近くの駐車場で発見した、カーシェアリングの看板。

 

カーシェアリングって、もっと都心部だけのものかと思っていましたが、ご近所にも登場していたんですね。 まず最初に気になって調べたのが、自動車保険に関する内容。(大事なところです) 利用料に自動車保険料は含まれていて、免責金額もゼロ。 年に数回しか車を運転しない子どもなら、自家用車じゃなくてもカーシェアリングを利用すると、節約できた自動車保険料の範囲内で納まるかも!

 

選択肢が増えることはいいことですね。 とは言うものの、またまた、子どもと良く話し合ってみなければいけないようです。

 

※自動車の補償制度については、各カーシェアリングの会員規約ごとに違いがあります。 保険・補償の適用とならない場合や、一定のペナルティ料金の発生など、詳細については約款を参照するなど、ご自身で確認してください。

 

 

ビールを飲みながら、家計を眺めてみる

セブン&アイホールディングスが、新しいPBブランドのビール「セブンプレミアム 100%モルト」を新たに販売するというニュースがありました。 サッポロビールと共同開発したとのことで、国内メーカーのPBビールは初めてだそうです。 家庭で消費するビールの需要を喚起する起爆剤となるのでしょうか。

 

たまたま、家計調査の消費支出のデータを探していたところなので、酒類についても探してみました。 総務省家計調査年報平成23年度(総世帯)によると、1世帯当りの品目別支出金額はこのように推移しています。

平成16年 (消費支出全体)321万円 (うち食料)81万円 (うち酒類)4.00万円

平成17年 (消費支出全体)320万円 (うち食料)80万円 (うち酒類)3.96万円

平成18年 (消費支出全体)310万円 (うち食料)78万円 (うち酒類)3.80万円

平成19年 (消費支出全体)314万円 (うち食料)79万円 (うち酒類)3.94万円

平成20年 (消費支出全体)314万円 (うち食料)80万円 (うち酒類)3.93万円

平成21年 (消費支出全体)304万円 (うち食料)78万円 (うち酒類)3.80万円

平成22年 (消費支出全体)303万円 (うち食料)77万円 (うち酒類)3.80万円

平成23年 (消費支出全体)297万円 (うち食料)76万円 (うち酒類)3.66万円

品目別支出金額推移

平成16年を100として指数化してみると分かりやすいのですが、消費支出全体と比べてみると、食料全体の支出も、酒類全体の支出も、良く似た動きをしていることがわかりますね。 メーカーをはじめ、産業界の努力はもちろんですが、やはり厳しい家計のやり繰りから考えると、消費が大きく改善するためには、本格的な景気回復による収入増が必要なのでしょうか。

 

突然、大きく収入が減ったのであれば、大きくカットする品目も出てくるのかもしれませんが、これまで長い期間にわたって、ジリ貧ともいえる状況ですから、全体として家計のやり繰りを引き締めるにあたって、品目全体について少しずつでも財布の紐を固くせざるを得ないというイメージでしょうか。

 

ライフプランをもとに、将来の家計を予測・分析する際に、現状の家計についての状況を把握することは大切です。 前提条件として、現在の家計についての年間現金収支(キャッシュフロー)が必要だからです。 わかりやすく表現すると、「1年間にいくらのお金が入ってきて、いくら出ていきましたか?」ということですね。

 

家計簿レベルで月々の支出金額を管理することも必要ですが、家計全体の支出について、年間レベルで把握すること、そして、年間支出額ベースで目標設定をすることも大切です。 「1年間にいくらのお金が入ってきて、いくらのお金が出ていき、その結果、貯蓄がいくら増えました」 だいたいでも、その金額は合っていますか?

 

ビールは美味しく

1円単位まで完璧に計算する必要はありません、だいたいの金額で構わないので、1年に1度くらい、美味しいビールを飲みながらでも家計の現状を把握してみませんか?

 

 

 

 

変わる職業観・就職観

厳しい就職活動は続いていますが、大企業を志向する大学生に中小企業の魅力がうまく伝わっていないことによるミスマッチも、原因のひとつではないかと言われています。 私自身は、キャリアプランについての専門ではありませんが、ファイナンシャル・プランナーとしてライフプラン専門に活動しています。 キャリアプランとライフプランについては、アプローチの方法は違うものの、考え方は非常に似ています。

 

また、仕事以外のところでNPO法人に所属し、10代の子どもたちや大学生スタッフと一緒に事業を行っていることもあり、若い世代の職業観や就職観について知る機会にも恵まれています。 就職活動中の大学生にとって、最も近い社会人は父親であったり母親であったりすると思いますが、大学生にとっても家族や親戚以外の大人と接する機会は少ないようで、私としても逆の立場から良い経験となっています。

 

私が就職活動をしたのは、今から30年前のことになりますが、当時、就職と言えば、会社に入って定年まで働き続けることでした。 今のように、転職や起業が一般的な時代ではなかったので、一生働く会社を選ぶという意味では重い決断だったはずですが、それほど悲壮感もなく、どちらかというと楽観的だったということではいい時代だったのもしれません。

 

当時から、大企業に人気が集中する傾向はありましたが、それは今でも変わりません。 もちろん、給与水準や恵まれた福利厚生など、人気の原因はたくさんありますが、何よりも「安定している」ことや、「誰に聞かれても知っている会社」という意味での魅力も大きいのではないでしょうか。(最近は、大企業の安定性も揺らいでいますが)

大企業志向

 

思った会社に就職できず、大学院に進学したり、就職浪人としてアルバイトを続けたり、ということも残念ながら仕方ない側面もありますし、「優秀な中小企業もある」ということを伝えるといっても、そのための意識改革を含めて難しいことなんでしょうね。

 

学校によっては、内容の違いこそあれ、中学校からキャリア教育のプログラムを導入する時代です。 早くから多くの選択肢を示すことや、仕事について考えることも必要なことかもしれませんが、景気回復とともに新卒採用が増えることで多くの問題は避けられるのかもしれません。

 

また、就職できない学生の人数が多いこともそうですが、個人的には就職後の早い時期に退職してしまう人が多いことも気になります。 就職後3年以内に離職する比率は、大卒3割・高卒5割・中卒7割にも達するという、「七五三の法則」という言葉を初めて聞いてから何年も経ちますが、その後改善したという話は聞かないような気がします。

 

「苦労してようやく入った会社だったけれども、思っていた仕事とは全く違っていた」

 

というのもミスマッチのひとつかもしれませんが、ここでも一概に「もっとガマンしなさい」とは、なかなか言えないものです。 さらに、在学中に起業したり、一代で巨大企業グループに成長したIT企業の社長に憧れたり、という部分でも時代の流れということでしょうか。 「こんなはずじゃなかった」というストレスの積み重ねが、短絡的な行動に結びついているとすれば心配です。

 

いずれにしても、次の就職先が決まらない、これといって今後の方向性も定まっていない、という状態でも離職をしてしまうほどの厳しい職場環境であれば、それも残念なことですが、あまりにもそうしたケースが多いとすれば、やはり考えてしまいますね。

 

「今は、じっくり社会人としての経験やコミュニケーション能力を積みながら、次のステップを見据え、資金や人脈などの準備を進める時期だ」と考えれば、「ガマン」の度合いも変わってくると思う私の考えは甘いのでしょうか。 長い人生ですから、将来の「生き方・暮らし方」を考えることは大切ですが、生きていくために必要な「お金」を稼ぐ手段についても長期的な目線で考えることが必要です。  ライフプランとキャリアプランは一体です。