親離れよりも、子離れかも

「保護者のアドバイスや意見に従うこと」が本当に多いのかどうかは実感がありませんが、反抗期を過ぎた大学生であれば、今どきの傾向ということなのでしょうか。

”親離れ”ができていない大学生が増えている Business Media 誠

私の考えとしては、「大学生なら自分のことぐらい自分で決めよう」という考え方に賛成です。 社会にでるまでの訓練だと思いますし、決断できないよな場合に両親のアドバイスを求めること自体には異論はありませんが、自分で考え、自分で決断することは大切です。 年齢を重ねるほどに、決断した結果に対する重みは増していきますから。

私がライフワークとして活動しているNPO法人は、「次世代育成支援」をテーマにしています。 主に中高生・大学生を対象にしたプログラムを行っているのですが、中高生・大学生がたくさん集まった機会に、「金銭教育」を題材にして1時間ほど話すことがありました。 「みんな当たり前のように暮らしているが、日々の生活にどれくらいお金が必要なのか」ということを考えながら、お金やモノを大切にしようという展開を考えていました。 冒頭、集まった子どもたちに質問してみましたが、その質問は……

 

「一人暮らしに憧れる人は手を挙げてみて」

 

私の期待は、「ハーーーイ!」と、一斉にとまではいかなくても、大半の子どもたちが元気に手を挙げる様子でしたが、実際は、「シ~~~ン」 あれ?(笑)

 

やや慌てた私は、数人の中高生に理由を尋ねてみましたが、その答えはすべて…

「危ないもん」

いえいえ、日本の場合、そこまで治安が悪化しているとも思いませんが……。(汗)

実際には、子どもたちがビクビクしながら暮らしているというわけでもありませんし、治安などの環境もあるもかもしれませんが、やはり「親と一緒だと、なにかと楽」っていうことが大きいようでしたね。(笑)

仲良し親子

「夜更かししていても、朝は確実に起こしてくれる」

「急に帰りが遅くなっても(予定変更で、突然食べずに帰っても)、自動的にご飯が出てくる」

「部屋に閉じこもっていれば、放っておいてくれる」

さて、「良い・悪い」ということではなく、それぞれの家族で考えることなのかもしれませんし、教育方針だから違って当然だとは思いますが、子どものためには、子どもの成長に合わせて意識的に子離れを考えたほうがよさそうですね。

 

大学生になったら、成人を迎えたら、社会人になったら……

携帯電話の通信料金の負担は?

月々のおこづかいは?

家計に、いくらかでもお金を入れるの?

子どもの「自立」と「自律」のためにも、話し合ってみたいですね。

 

 


みんな、持ってるもん

子ども「ねぇ、何回も言うけど、○○買って~」

親「まだ、いいです」

子ども「だって、みんな持ってるもん」

という会話は、昔から変わりませんが、予算的には高額になってきているように感じますね。

4月から新学期、「子どもにスマホを持たせるべきか」親の悩みは尽きることがありませんが、サーベイリサーチセンターが実施した「新中学生・新高校生のケータイ・スマートフォン実態調査」によると、人気の端末はiPhoneのようですね。 そして、費用や安全性といった部分では複雑な親心が垣間見える結果となっています。

スマホ

 

不安の三大要素は、「有害情報」「高額請求」「ネットトラブル」と言えそうですが、いずれにしてもこれらの問題は避けられないものです。 与えるときに厳格なルールを決めるよりも、ネット上のさまざまな問題について「こういうことが普通に起こる世界」と理解しておくことのほうが大切ではないでしょうか。

 

また、家計に占める通信料金についても悩ましいところです。 インターネットやケータイ・スマホについては非常に便利なものだけに、一度手に入れてしまうとなかなか手放せないものです。 小学生のときから塾通いでケータイを持つことが当たり前になっているからといって、与えられることが当然で、いつまでもいくらのお金がかかっているのか知らないようではいけません。 月々の利用料については親のクレジットカードで引き落としというのが多いと思います。 カードの請求明細を親子で確認するというのもアリだと思いますが、より現実的には、ケータイ・スマホの利用額の上限を決めておいて、おこづかいに月々の使用料金を含めてしまうというのはいかがでしょうか。 おこづかいを渡しておいて、カードの引き落とし日に明細の金額に応じて子どもから集金するという方法です。 現実的でしょ? って、わが家ではそこまでできておりませんが、そこはそう、それぞれの家庭に合った方法を考えてみましょう。

 

 


金銭教育を超越した存在

鳩山家の相続によって、またしても桁外れな生前贈与が話題になっています。

鳩山家ゴッドマザー安子さん死去!生前に由紀夫・邦夫兄弟に42億円ずつ贈与

贈与税はもちろんですが、「相続税ってどれくらいの金額になるんだろう」とか、「相続税対策としてのメリット・デメリットはどうなんだ」とか、いろいろと想像することもある意味楽しいものなのですが、もう一つのアプローチがあります。 大富豪や大資産家のお金に対する価値観とか金銭に対する教育方針ですね。 歴史のある欧米の資産家は、子どもへの財産移転の前にしっかりとした教育をし、相続が発生したからといって安易に「放蕩息子」を生まないための知恵があると聞きます。

 

セレブ

 

私が活動しているNPO法人でも、金銭教育プログラムとして「親子おこづかいゲーム」というのを使って活動していますが、そこでは子どもはもちろん、親子のお金に対する価値観や、お金を使ったコミュニケーションを大切に考えています。 「欲しいモノ」と「必要なモノ」の違いを考えてお金を使うことや、お金ですべてが買えるわけではないこと、お金よりも大切なモノがあること、などについて家族で話し合えるきっかけを提供できればと考えてプログラムを続けています。

 

日本では欧米のような大富豪が育たないとも言われますが、逆に、われわれ一般家庭から見れば「お金持ち」といっても桁外れのレベルです、当たり前のことが当たり前じゃない世界、興味本位で覗いてみるくらいでちょうどいいのかもしれませんね。 われわれには理解できない複雑な事情が絡んでいることでしょう。

 

 


お年玉で、おこづかい体験

激しくなる、正月用の「おせち商戦」のなかで、ホテルのおせちが好調だそうですね。 家でおせちを作ることも少なくなったということもあると思いますが、ホテルメイドは種類も豊富で、数量も多く、なによりも安心感という意味でも有利なのかもしれません。 おせち料理に代表されるようなお正月の過ごし方も、ずいぶんと変化してきたように感じます。

 

おせち料理には、新年のお祝いと保存食というふたつの意味があると思いますが、私なんかが子どもの頃に教えられた、「おせち料理の意味」なんかも子どもたちへ伝えていきたいもののひとつですね。 マメに働く「黒豆」、子孫繁栄の「数の子」、豊作を願う「田作り」、よろこぶの「昆布巻き」、お煮しめも、子宝の「里芋」、先を見通す「れんこん」、大きな芽がでる「くわい」などなど、不思議と今でも忘れないものです。 正直、子ども向けのメニューではありませんから、カマボコやハム、出し巻きなどを中心に食べていたように思いますが、今と違い、昔はどこのお店も三が日は休みでしたし、お雑煮、おせち、焼き餅、お菓子の繰り返しで、夜は鍋といった感じでした。 初詣のあと、たこあげやコマ回しなど、外で遊ぶ以外は、家のなかでずっとテレビを見ながら、家族全員でダラダラしていましたね。

お雑煮

祖父母の家に集まって、いとこまで含めて三世代でお泊り、なんていうのも住まいの様式が変わったおかげで、都会ではなかなか難しい時代かもしれません。 テレビの前に布団を敷き詰めて、みんなで雑魚寝、深夜までテレビもつけっぱなしで、ダラダラと……。 これも大切なコミュニケーションだったのかもしれませんね。

 

あと、お正月といえば、「お年玉」です。 私が活動しているNPO法人では、「金銭教育プログラム」のなかで、親子おこづかいゲームを中心に、月額のおこづかい制度を推奨していますが、まだ少し早いかな?という家庭では、お年玉をつかっておこづかい制の試運転をしてみるというのはいかがでしょうか。

 

せっかくもらったお年玉、「何に使いたい?」という話題から始まり、「どんなことまで使ってもよいか」という約束をしたうえで、あとは子どもに任せてみる。 実際にどんな使い方をしたのか報告をすることや、お金の管理についてのルールを決めたら、それ以上はあれこれと口出しをしない。 最初は、子どもの新たな一面を知ることができたりして、楽しい発見があるかもしれませんよ。 自分で考えてお金を使うことは、「とても大切な」小さな失敗を経験できることにつながります。 お金に興味を持ちはじめたら、一度、試してみてはいかがでしょうか。